スマホで代用できるうえ、100円ショップでも購入できるタイマーを、わざわざ取り寄せてまで購入する人は少ないかもしれません。ですが、繰り返しパターンを記録し、何度も使うなら、A&D 防水インターバルタイマー AD-5709TLを買っても損はないはずです。
A&D 防水インターバルタイマー AD-5709TLの基本情報
- タイマー設定範囲
- 最大99分50秒、最小10秒
- タイマー機能
- カウントダウン、カウントアップ
- アラーム
- ブザー音:約30秒間/5秒間、音量:約65dB/距離15cm
- 電源
- CR2032形リチウム電池1個 電池寿命:約1年(1日1回アラーム使用)
- その他
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防水性能IPX7相当
ストラップ穴、つるし穴、磁石付き
ギャラリー
A&D 防水インターバルタイマー AD-5709TLの気に入っているところ
決まったパターンを記録しておく、メモリー機能が便利
メモリー機能 1から最大8ステップまでのタイマー時間の設定と記憶が可能で、順番に動作させることが可能です。 例えば、タイマー1とタイマー2の時間を設定してスタートすると、タイマー1→タイマー2の順番で自動的にカウントダウンします。
タイマー1とタイマー2の間で5秒間、全タイマー終了時点で30秒間アラームが鳴ります。トレーニングとインターバル(休憩)を交互に挟みたいときや、15分仕事→5分休憩を繰り返したいときなど、多くの用途に利用できます。
スマホのアプリでも可能で、むしろそちらのほうが便利に思えますが、タイマー起動中にほかの操作をしたいときに困りますし、何らかの作業中である場合は気が散ってしまうので、専用にタイマーを1つ持っておくということは、想像していた以上に便利でした。
1~999回、もしくは無限回まで繰り返し可能
タイマーの繰り返し回数を1から999回まで、もしくは無限回に設定できます。登録したメモリを繰り返すこともできるので、1セット15分→5分を3回繰り返す、といった設定も可能です。
防水レベルIPX7=湯船に落としても大丈夫
防水等級がIPX7(防浸形)です。これは『水深1mの水槽に、電気機器を30分間没し、浸水がないことを確認できる』レベルです。バスタブに落としても大丈夫なので、お風呂に持ち込んでも問題ありません。
ストラップ穴、つるし穴、マグネットと取り付け方法が3つある
首などにつりさげるためのストラップ穴と、フックにかけるつるし穴、冷蔵庫などにつけられるマグネットと、取り付け方法が3パターンあります。マグネットはほどよく強いので、ずり落ちてしまうということはなく、かつ取り外しも容易です。
カウントアップ機能もついている
タイマーを設定せずにスタートボタンを押すことで、0~99分59秒までのカウントアップ計測が可能です。多用する機能ではないものの、いざというときに便利です。
A&D 防水インターバルタイマー AD-5709TLのちょっとした欠点
メモリー機能の設定方法がややこしい
単純なタイマーに多くの機能がついているため、各種設定が煩雑になってしまっています。特に、売りの一つであるメモリー(繰り返しの記録)機能はそれが顕著です。
例として、15分と5分のタイマーを1セットとし3回繰り返すメモリを登録する際は、以下のような操作をします。
- 『メモリ』ボタンを1回押す。表示の左下にステップ番号「1」が表示され点滅するのを確認する。
- 『10分』ボタンを1回、『1分』ボタンを5回押す。設定時間が「15m00s」になったことを確認する。
- 『メモリ』ボタンを1回押す。表示の左下にステップ番号「2」が表示され点滅するのを確認する。
- 「00m00s」になったのを確認し、『1分』ボタンを5回押す。設定時間が[5m00s]になったことを確認する。
- 『メモリ』ボタンを3秒長押しする。表示の右側で繰り返し回数「001」が点滅するので、『1分』ボタンを3回押して繰り返し回数が「003」とし、『メモリ』ボタンを1回押すと、「003」の点滅が止まる。
- 『スタート/ポーズ』ボタンを押してカウントダウンを開始する。なお、カウントダウンを開始せずに設定だけを行いたいときは、最後に『メモリ』ボタンを3回押して動作を完了する(説明書未記載)。
文章で書いても複雑ですが、操作するともっと訳が分からなくなります。しかも、設定中に数秒間放っておくと、設定完了と判断されて半端な状態でメモリーが登録されてしまうので、途中で混乱して説明書を見ていたら、最初からやり直しになってしまった、というケースもあります。操作に慣れていないと何度もやり直すはめになることも。
1度設定してしまえばあとはカウントダウンさせるだけなので簡単ですが、再設定したいときも、少しでも間が空いたらそのつど説明書を引っ張り出す必要がありそうです。
とにかく音が大きい!
アラーム音量がかなり大きく、かつ高い音なので、最初はびっくりしてしまいました。音量調節機能はありませんし、本体裏側のブザー穴をふさいでも雀の涙ですから、個室などやお風呂で使うときには注意が必要ですし、音に敏感な人が使うのは難しいと感じます。
公式サイトでの使用例として『厨房での手洗い時間管理やプレゼンテーションに』と書かれていることと、Amazonでの登録カテゴリが産業・研究開発となっているのを見ると、本来は業務用なのでしょう。音を聞き逃さないことを優先するのも仕方がないとは思います。
なお、アラームとともに本体上の赤いLEDライトが点滅します。これも聞き逃し対策の一つなのでしょう。これでもし音が消せたらものすごく便利だったのにな。
メモリーを1件しか記録できない
Amazonでのレビューを見ていると『1から最大8ステップまでのタイマー時間の設定と記憶が可能』という文面から、8パターンのメモリーが登録できる、と勘違いしてしまう方がいるようですが、これは間違いです。あくまでも8ステップであり、登録できるメモリーは1件です。
『1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分』の8ステップを1セットとしてメモリに記録することはできますが、『1分を1回』『2分を2回』『3分を3回』『4分を4回』『5分を5回』『6分を6回』『7分を7回』『8分を8回』の8種類のメモリを記録しておくことはできません。
例えば、筋トレの複数メニューを登録する、といった使い方はできないということです。先述した通り、直感でインターバルを設定できるわけではないので、1つ終わったら1つ設定して次の作業へ、というのは、相当慣れていないと難しいと感じます。
繰り返しタイマー、防水タイマー、と単一の機能を持つタイマーは多くありますが、このAD-5709TLのような多機能なタイマーが意外にありません。スマホのアプリで対応できなくなってきたら、導入を検討してみてもいいのではないでしょうか。