USB3.0が主流となりつつなる中で、日本のサプライメーカーのエレコムがUSB2.0ハブの新商品を出し続けています。その一つがU2H-TZS428BBK 機能主義USB2.0ハブ スイッチ付き4ポートです。
機能主義、と名前につけているくらいなので、使いやすくするための工夫がてんこもり。これが私にとってドンピシャでした。
エレコム USB2.0ハブ U2H-TZS428BBKの基本情報
U2H-TZS428BBKの簡単なスペック
- インターフェース
- USB2.0(USB1.1インターフェイス接続時は、USB1.1互換で動作)
- コネクタ
- USB-A(オス)-USB-A(メス)×4
- USBケーブル長
- 100cm(コネクタを除く)
- 電源方式
- バスパワー
- 対応機種
- Windows10、8.1、7(SP1)/macOS High Sierra(10.13)
- 保証期間
- 6カ月
ギャラリー
エレコム USB2.0ハブ U2H-TZS428BBKの気に入っているところ
本体裏側にある配線溝でケーブルの向きを変えられる
これは本当にナイスアイディア! 裏側にある配線を通す溝が三方向に分かれていて、どこからでもケーブルを引き出すことができます。
USBコネクタがスイング式
USBコネクタが180度回転します。動くのはコネクタの左右のみで、上下には動かせません。
デスクトップ裏だとそこまで便利には感じませんが、ノートパソコンの場合はL字にして差すと見た目がすっきりして気持ちがいいです。
斜め30度でスイッチが押しやすくUSB機器を抜き差ししやすい
公式サイト曰く、『抜き差ししやすいトップポートタイプ』で、斜め30度の傾斜がついています。確かに抜き差ししやすいですし、正面、左右置きともに見やすくもあります。
裏面のマグネットが適度に強力
裏面についているマグネットが適度に強力です。ステンレスのマグネット補助板につけていますが、ちょっと押したくらいなら動きません。接続機器を外そうとしたら本体が浮いた、という小さなストレスがなく、やろうと思えば片手で抜き差しできます。
また、本体が軽い(公式サイトによると約93.0g)ので、磁石がつけられる壁なら平気で固定できます。ただし、売りの斜め30度設計は置いて使うのを想定しているため、壁付けには向きません。
磁力補助板を使うならダイソーの2枚入りのものがおすすめ
このハブの幅に、ダイソーの『磁石用ステンレス補助プレート2枚入り』があつらえたようにぴったりでした。もし磁石がつかない場所に固定したいならおすすめです。
マット加工。ピアノブラックでないので埃が目立たない
いわゆるピアノブラックと言われる、鏡のように反射する黒い機器は、埃が目立つし、たまに自分と目が合って気まずくなりがちです。
ですがこのハブはマット加工されており反射しません。これは本当に助かりました。斜め30度設計でこちらを向いているので、ピアノブラックなら常に自分の顔が映っていたかもしれません。
1mというケーブルの長さ
デスクトップパソコンが主流でなくなりつつある現代で、1mというケーブルの長さは半端に思えます。しかし、この長さがUSB3.0と無線機器との干渉問題の解決に生きます。
USB(特に3.0)と、BluetoothやUSB機器(とくにロジクールのUnifyingレシーバーなど)は干渉してどちらにも不具合が出ることが少なくありません。その際の一般的な対策が、USB差し込み口から無線機器アダプタ(無線信号を発する、差し込み型の小さな機器)を離すことです。
つまり、ケーブルが1mあるこのハブを使えば干渉対策は完了するし、おまけにポートも増えるというわけです。
(多分これはメーカーが意図していると思う。公式の紹介ページで何らかのアダプタを差して利用しているイラストがある)
バスパワー専用タイプと、バスパワー・セルフパワー兼用タイプがある
今回レビューしているU2H-TZS428BBKはバスパワー(ACアダプタなしで消費電力が少ない機器に向いている)専用機器ですが、バリエーションとしてセルフパワー(ACアダプターが付属し、消費電力の大きなUSB機器が使える)兼用タイプのU2H-TZS428SBKも販売されています。
兼用タイプのみの販売でも問題はないと思うのですが、後述する私の使用例だと、セルフパワーは無用の長物になるので、値段設定が低くなるバスパワー専用があるのは大きな利点でした。
エレコム USB2.0ハブ U2H-TZS428BBKの欠点
USB2.0ハブとしては高めの値段
これだけ工夫がてんこもりなのでしょうがないのですが、値段は実売で1500円を超えてきます。それだけあればUSB3.0でもある程度物を選べますし、同メーカーのよく似たUSB3.0ハブ(U3H-S418BBK)が同価格帯で手に入ります。
(強いていうなら、)通電ランプの位置
スティック型のUSBメモリなど高さのある機器を差したときに、正面からだと緑の通電ランプが見えにくくなることがあります。ただ、スイッチ自体ははポート前にあるので、そこを見ればオンオフはわかります。
そもそもUSBスティックでのデータ通信用はUSB3.0ポートを使うのが普通でしょうから、そこまで不便には感じません。
実際の使用例:デスク下のデスクトップパソコンから卓上へ
私の場合はデスク下のデスクトップパソコンから、デスク上にもってきて、正面を向くように置いています。使わない無線機器はできるだけ減らしたいので、Bluetoothアダプタを手元でオンオフできるのはかなり楽です。
また、これは間接的な影響ですが、専用レシーバー対応のサプライ用品にこだわらなくなりました。実は、以前はUSBポート節約のため、ロジクールのUnifyingレシーバーが使える機器を優先的に買うようにしていたのです。
このハブを入出力機器専用としたことで4つポートに飽きがでたので、キーボード用、マウス用、Bluetooth用と使ってもまだ1つ余ります。そのおかげでいろいろなメーカーから入力機器を選べるようになりました(そのうち2つはエレコムなのでこちらもそのうち紹介するかも)。
なお、最後の1つには巻取り式USB通信ケーブルを差しっぱなしにしているので、すぐにパソコンとつなげられます。これもまた便利。
あえて安定しているUSB2.0を選んでいるし、この利用例は典型的なのではないかと思っています(USB3.0は早いですが入出力機器と相性が悪かったりする)。
まだ保証期間未満しか使っておらず、耐久性については書くことができません。これについてはいずれ追記するつもりです。
複数の無線アダプタの干渉・配置問題については長年悩んでいましたが、このハブのおかげですべてが解決しました。本当に機能的で便利なので、同じような悩みを持っている人におすすめです。