手軽な値段で使えるワイヤレスキーボードといえばロジクールのK270(またはK275)が定番ですが、他にも様々なメーカーが同価格帯の商品を販売しています。その中のエレコムの無線薄型フルキーボード TK-FDM110TBK を選んで半年になりますが、サクサクとした軽い打ち心地を売りにした、使い勝手の良いキーボードだと感じています。
エレコム 無線キーボード TK-FDM110TBK の基本情報
- 接続方法
- USBレシーバーを利用した2.4Ghz帯ワイヤレス接続。レシーバーを差すだけですぐに使用できます。
- 対応OS
- Win10、8.1、 7、 XP
- カラー
- ブラックのみ
- キー
-
タイプ:メンブレン
配列:109キー(日本語配列) - 電源
- 単4形アルカリ乾電池、単4形マンガン乾電池、単4形ニッケル水素2次電池のいずれか1本(アルカリ乾電池の場合の想定試用期間は約2年)
- 保証期間
- 6ヶ月
TK-FDM110TBK のギャラリー
エレコム TK-FDM110TBK の気に入っているところ
軽い力で打てるので疲れにくい
ノートパソコンなどに使われるパンタグラフ式のキータッチが好きなので、キーボードは軽い力でペチペチ打てるものを探すようにしています。
このキーボードはメンブレン方式ではありますが、そのものズバリで『サクサク軽い打ち心地』をセールスポイントにしています。実際に試せるようなお店が近くになく、一か八かで購入したら、なるほど確かに軽い力でキーを押すことはできました。
私は(具体例としてバックスペースキーを右中指、エンターキーを右薬指で押すような)基礎のなっていないメチャクチャで疲れやすい打ち方をしますが、以前に使っていたロジクールのK270よりは、手首の疲れを感じにくくなったように思います。
スタンダードなキー配列
昔、コンパクトさにつられて購入したキーボードの特殊配列に後悔したことがあり、標準的なフルサイズキーボードであることを必須条件にしています。このキーボードはJIS規格準拠の標準日本語配列で、なんの違和感もなく移行できました。
電源スイッチのオンオフを操作しやすい
キーボード本体の電源スイッチは、軽い力でオンオフの切り替えができて、かつ中心に爪を引っ掛けられる出っ張りがあるので、目線をやらずに指先だけで操作できるのが気に入っています。
シンプルで堅実なデザイン。キーボードの下側がまっすぐで嬉しい
表面はマット加工されており指紋は目立たず、キラキラと光ったり派手だったりすることもない、主張しないデザインなのがありがたいです。キートップに印字されている文字はオリジナルフォントとのことですが、言われなければわからなかったくらいには標準的に見えます。
また、シンプルなおかげかフルサイズのわりにはコンパクトな印象です。ファンクションキーが独立していないおかげで縦幅が短いからでしょうか?
個人的にうれしかったのがキーボードの下辺がまっすぐなことでした。利用している木製のキーボードレストとぴったり合わさるのが気持ちいいです。たまにある下辺のみ曲線デザインのものは、変に隙間ができてしまうのが苦手でした。
(まだ半年しか利用していないが)電池持ちは良さそう
公式サイトによると単4アルカリ電池1本で2年間交換不要とのことです。まだ半年しか経っていないものの、購入時についてきたテスト用電池のまま使えています。
なお、電池残量が足りなくなってくると、入力中に電源スイッチ横のライトがオレンジに点滅するそうです。スイッチをオンにした瞬間に、毎回一回だけオレンジに光るのですが、これは特に関係ない?
エレコム TK-FDM110TBK の気になるところ
キーを押しそびれるときがある
『軽い力でキーが打てる』と書きました。しかし、あくまでも物理的な話です。
というのも、どうもキーの押下認定が鈍い気がします。キーを押したつもりでも、入力信号がパソコン側に伝わらないことがある、というか。キーを物理的に押すのは軽い力でいいのだけれど、キチンと下まで押してやらないと無視されてしまいます。公式サイトで『キーストロークは深め』と書いてあるから仕様かな?
夏のうちは問題ありませんでしたが、冬になって指先がかじかむようになると、力が入りにくくなり打ちそこねることが増えました。軽さに慣れてしまったせいでもありそうです。
また、前述した通り私のキー入力には癖があり、特に右手は左右に滑らせるように常に動き回っています。そのせいで、力がうまく上下に伝わらず、例えばOやUなどの右手側の母音の入力がよく抜けたり、隣のキーの角に引っかかってしまったりします。
これに関しては、きちんとホームポジションを守っている人なら問題ないと思いますが・・・。
使っているうちにカチカチ音が目立つようになってくる
多用するスペースキーとエンターキーの入力音が目立ちます。最初はましだったが、3ヶ月程度経ったくらいから気になるようになってきました。
特に、スペースキーはカチカチからキチキチとこすれるような不快な音に変化してしまいました。一度キートップを外して掃除したらカチカチ音に戻りますが、少しすると再発してしまいます。なお、保証が効かなくなる可能性があるので、期間内の6ヶ月はキチキチ音に耐えながら使用しました。
他のキーもそれぞれ音が少し違ってきています。方向キーが『チッチッチッ』、ファンクションキーが『トスットスッ』など。おそらく、通常が『トスッ』という感じで、異なるなら使い込みで劣化してきている証なのだと思います。
キートップのマット加工が剥がれ、キー表記の一部が削れた
本来のキートップは艶のないマットな見た目です。使用頻度の高いキーはマット加工が剥がれ、ツヤが出てきてしまいました。ロジクールのK270でも同じでしたが、今回のエレコムキーボードのほうが進行が早いです。
よく使う『A』『S』『N』などの印字のスミは削れてきています。ごくわずかではありますが、フォントの線自体が細いこともあり、今後が心配ではあります。
ファンクションキーのカスタマイズはできない
専用ソフトウェアなどがないので、マルチファンクションキー(ボリュームやメディアプレイヤーを操作するための専用キー)をカスタマイズすることはできません。もとがほとんど使ってはいませんが、できればよく使うスタンバイを割り当てたかったです。
Caps LockやNum Lockのオンオフを判断する方法がほしかった
画面右上のライトが表すのはバッテリーの残量のみです。Caps LockやNum Lockのオンオフを示すライトがあればなおよかったなと思います。
エレコム TK-FDM110TBK を使って満足しているか?
キー押しそこね問題は自分の癖が原因ですし、使い込みによる劣化は安いから覚悟できていて、それ以外の『気になること』も『あったらよかった』な話なので、キーボード自体に不満は持っていません。普通に使えるし、わりと気に入っています。
壊れたら同じものを買うかと聞かれたら、候補がなければ多分、です。実はサンワサプライからパンタグラフ式のフルキーボードが発売されたので、今はそちらも試したいと思っています。
総合すると『壊れるまでは使いたい普段使いに良いキーボード』といった具合でしょうか。
本当はロジクールのK270との比較も載せるつもりだったのですが、長くなりそうなので次回以降に持ち越すことにしました。K270からの乗り換えを考えているのであれば、そちらも参考にしてくださればと思います。
2020/2/24 追記:
K270との比較記事が完成しました。
2020/6/9 追記:
テンキーレスタイプとの比較記事も書きました。